黒部ダムの見学ダムカードやアクセス

黒部ダムの特徴

黒部ダムの特徴
黒部ダムは、富山県中新川郡立山町に位置し、黒部川水系の黒部川に建設された日本最大級のアーチ式コンクリートダムです。以下に、黒部ダムの主な特徴を詳しく解説します。
基本情報

所在地: 富山県中新川郡立山町芦峅寺
河川: 黒部川水系黒部川
ダム湖: 黒部湖（別名: 太田垣湖）
ダム型式: アーチ式コンクリートダム + 重力式コンクリートダム
堤高: 186.0 m（日本一）
堤頂長: 492.0 m
堤体積: 1,582,000 m³
総貯水容量: 199,285,000 m³
有効貯水容量: 148,843,000 m³
利用目的: 水力発電
発電所名: 黒部川第四発電所（出力: 337,000 kW）
施工業者: 間組、鹿島建設、熊谷組、大成建設、佐藤工業
着手年/竣工年: 1956年/1963年

歴史的背景
黒部ダムの建設は、戦後の電力不足を解消するために関西電力が主導しました。特に関西地方は深刻な電力不足に悩まされており、黒部ダムの建設はその解決策として選ばれました。1956年に着工し、7年の歳月をかけて1963年に完成しました。このプロジェクトは、関西電力の社運をかけた一大事業であり、総工費は当時の資本金の3倍（最終的には5倍）に達しました。
構造と技術
黒部ダムは、アーチ式コンクリートダムと重力式コンクリートダムの複合型で、特にアーチダム部分は水圧を両岸の岩盤で支える構造になっています。このため、ダム自体の重量を軽減し、コンクリートの使用量を減らすことができました。また、ダムの両端には重力式のウイングダムが設置されており、これにより岩盤の強度不足を補っています。
観光スポット
黒部ダムは観光地としても非常に人気があります。以下のような観光スポットがあります。

新展望広場・レインボーテラス: 観光放水を最も近くで楽しめるビュースポット。
ふぉっとダム: 記念写真撮影システムで、黒部ダムを背景に写真撮影が可能。
ダム展望台: 黒部ダム駅から地中階段を220段上った先にあり、立山連峰などの絶景を楽しめる。
黒部ダムレストハウス: 黒部ダムを眼下に望む絶好のロケーションで、名物の「黒部ダムカレー」などを提供。

環境保護
黒部ダム周辺は中部山岳国立公園に指定されており、特別天然記念物のニホンカモシカや雷鳥などの動物の捕獲、高山植物の採取、工作物の設置等に制限が課せられています。
社会的影響
黒部ダムの完成により、関西地方の電力不足は大幅に解消され、京都府の80%と大阪府の20%の電力需要を賄うことができました。これにより、関西地方の産業も重工業への転換が進み、経済発展に大きく寄与しました。
黒部ダムは、その壮大なスケールと技術的な挑戦、そして観光地としての魅力から、日本を代表するダムとして広く知られています。

黒部ダムのダムカード

黒部ダムのダムカードは、ダムを訪れた証として配布される特別なカードで、ダムマニアや観光客に人気があります。以下に、黒部ダムのダムカードに関する詳細情報をまとめます。
ダムカードの概要
ダムカードは、ダムの理解促進を目的に作成され、平成19年（2007年）より国土交通省と水資源機構の管理するダムで配布が開始されました。カードにはダムの写真や基本情報が記載されており、訪問者に1人1枚配布されます。
黒部ダムのダムカード配布情報
配布期間と場所
黒部ダムのダムカードは、毎年4月15日から11月30日までの期間中に配布されます。配布場所は以下の通りです：

黒部ダムレストハウス1F 黒部ダム案内所
営業時間：7:30～16:50（時期により変動あり）
証明書：関電トンネルトロリーバス乗車券または立山黒部アルペンルート乗車券の提示が必要
扇沢駅売店
営業時間：8:30～18:00（時期により変動あり）
証明書：関電トンネルトロリーバス乗車券または立山黒部アルペンルート乗車券の提示が必要

配布条件
ダムカードを受け取るためには、ダムを訪問した証明として、関電トンネルトロリーバス乗車券や立山黒部アルペンルート乗車券の提示が必要です。また、在庫切れの場合もあるため、事前に確認することが推奨されます。
ダムカードの内容
ダムカードには、以下の情報が記載されています：

ダムの名称：読みがな付きで記載
目的：洪水調整（F）、不特定用水（N）、上水道用水（W）、工業用水（I）、かんがい用水（A）、発電（P）など
バージョン：カードのバージョンと作成年月日
タイプ：ダムの構造タイプ（アーチ式、重力式、アースフィルダムなど）
ランダム情報：ダムや周辺施設の情報
こだわり情報：ダムの技術的な特徴や特別な情報

黒部ダムの観光情報
黒部ダムは、立山黒部アルペンルートの一部として、多くの観光客に訪れられています。観光放水は6月26日から10月15日まで行われ、毎秒10トン以上の水が放出される様子は圧巻です。
アクセス
黒部ダムへのアクセスは、長野県大町市の「扇沢駅」から電気バスで16分、または富山県立山町の「立山駅」からケーブルカーなどを乗り継いで約3時間30分かかります。
観光スポット

展望台：黒部ダムを見下ろせる絶好のビューポイント
レインボーテラス：放水の勢いを間近で体感できる広場
黒部ダムカレー：エメラルドグリーンの黒部湖をイメージした名物カレー

黒部ダムのダムカードは、ダムの魅力を知るための一つの手段として、多くの人々に収集されています。訪問の際には、事前に配布場所や条件を確認し、素晴らしい景観とともにダムカードを手に入れてください。

黒部ダムのライブカメラ

黒部ダムのライブカメラは、富山県中新川郡立山町に設置されており、黒部ダムの観光放水の様子をリアルタイムで見ることができます。ライブ映像の配信期間は4月15日から11月30日までで、約60秒ごとに映像が切り替わります。観光放水は毎年6月26日から10月15日まで行われ、毎秒10トン以上の水が放出される様子を楽しむことができます。
ライブカメラの映像は、黒部ダムの公式サイトや立山黒部アルペンルートのサイトからアクセス可能です。観光放水の迫力や美しい自然の景観を自宅からでも楽しむことができるため、多くの観光客やダムファンに人気があります。

黒部ダムのアクセス

黒部ダムは、長野県と富山県を結ぶ立山黒部アルペンルートに位置し、アクセス方法は主に2つのルートがあります。以下に詳細を説明します。
長野ルート
長野ルートは、長野県大町市の「扇沢駅」からアクセスする方法です。このルートは比較的短時間で黒部ダムに到着できるため、多くの観光客に利用されています。

車でのアクセス: 長野自動車道「安曇野IC」から約1時間、上信越道「長野IC」から約1時間30分で扇沢駅に到着します。扇沢駅には無料駐車場（約230台）と有料駐車場（約350台）があり、混雑時には臨時駐車場も開設されます。
電車でのアクセス: JR大糸線「信濃大町駅」から路線バスまたはタクシーで約40分で扇沢駅に到着します。また、JR「長野駅」から「扇沢駅」行きの特急バスも利用可能です。

扇沢駅からは、関電トンネル電気バスに乗り換え、約16分で黒部ダム駅に到着します。電気バスの料金は片道大人1,570円、往復大人2,610円です。
富山ルート
富山ルートは、富山県立山町の「立山駅」からアクセスする方法です。このルートは、立山黒部アルペンルートの各種乗り物を乗り継いで移動します。

車でのアクセス: 富山駅や富山きときと空港近くにレンタカー営業所があり、立山駅周辺には無料駐車場（約900台）が利用できます。
電車でのアクセス: 富山地方鉄道の電鉄富山駅から立山線を利用し、普通電車で約1時間で立山駅に到着します。そこから立山ケーブルカーと立山高原バスを乗り継ぎ、約2時間半で室堂に到着します。

立山駅からは、立山ケーブルカー（約7分）、立山高原バス（約50分）、立山トンネルトロリーバス（約10分）などを乗り継ぎ、最終的に黒部ダムに到着します。
観光情報
黒部ダムでは、観光放水や大破砕帯の見学、黒部湖遊覧船ガルベなどのアクティビティが楽しめます。観光放水は6月26日から10月15日まで実施され、毎秒10トン以上の水が放水される様子は圧巻です。
駐車場情報
扇沢駅周辺には無料駐車場（約230台）と有料駐車場（約350台）があり、混雑時には臨時駐車場も開設されます。立山駅周辺には無料駐車場（約900台）があり、こちらも混雑時には臨時駐車場が開設されます。
黒部ダムへのアクセスは、長野ルートと富山ルートのどちらを選んでも、自然豊かな景色を楽しみながらの移動が魅力です。観光シーズンや混雑状況に応じて、最適なルートを選んで訪れてみてください。

黒部ダムの最寄り駅のカーシェア

黒部ダムの最寄り駅である「扇沢駅」や「立山駅」周辺には、カーシェアリングやレンタカーのサービスが提供されています。以下に、具体的な情報をまとめます。
扇沢駅周辺のカーシェア・レンタカー
タイムズカーシェア

新黒部パーク: 富山県黒部市荻生3539に位置し、フィットやフリードなどの車両が利用可能です。

dカーシェア

黒部市内のカーシェア・レンタカー: ドコモが提供するカーシェアリングサービスで、複数のカーシェア・レンタカーの中から選択可能です。

立山駅周辺のカーシェア・レンタカー
レンタカー

富山きときと空港: 羽田便と札幌便を利用して富山を訪れた人を対象に、コンパクトクラスのレンタカーをお得に借りられるキャンペーンを実施しています。

立山黒部アルペンルートのマイカー回送サービス
立山黒部アルペンルート内にはマイカーの乗り入れができないため、以下のようなマイカー回送サービスが提供されています。
大町トラフィック株式会社

アルペンルートを通り抜けている間、扇沢駅から立山駅まで車を回送するサービスを提供しています。

立山トラフィックサービス

同様に、扇沢駅から立山駅までのマイカー回送サービスを提供しています。

まとめ
黒部ダムへのアクセスには、公共交通機関を利用するのが一般的ですが、カーシェアリングやレンタカーを利用することで、より柔軟な移動が可能です。特に、扇沢駅や立山駅周辺には、タイムズカーシェアやdカーシェアなどのサービスがあり、旅行の計画に合わせて利用することができます。また、立山黒部アルペンルートを通り抜ける際には、マイカー回送サービスを利用することで、車の移動もスムーズに行えます。
詳細な情報や予約は、以下のリンクから確認できます。

黒部ダムの見学 ダムカードやアクセス